オーダー家具製作例 店舗什器、真鍮を埋め込んだ木製ガラスケース
オーダー家具製作、グラスを入れる木製ガラスケースの製作事例です。
クラシックな雰囲気の都内のレストランバーの店舗什器として、
デザイン事務所からのオーダー依頼で製作しました。
木製の木枠に真鍮を埋め込んだデザインです。
奥は鏡、上と横がガラス、手前は空いています。
これは直角なので作りやすかったのですが
このほか猫脚のカウンターテーブルに
あわせたガラスケースも製作しました。
残念ながら製作途中の写真しかありません。
つづいて製作の様子です。
まずは、材料の切り出しです。真鍮やガラスの入る溝を切ったり、
ベースを加工して組み立てます。
一部組み立てたら、下塗り塗装、色をつけます。
ガラスをはめ、次の塗装のためにマスキングしていきます。
面倒な作業ですが、きれいに仕上げるためには大事な行程です。
サンディング、中塗りです。
この塗装で肉をつけ、重厚感をだします。
サンディングが乾いたら、今度はサンドペーパーで磨いて行きます。
まるで蝋燭がたれたような感じで磨くとつるつるになります。
これも面倒な作業ですが美しく仕上げるための大切な行程です。
クリアラッカーで仕上げ塗装、数回していきます。
おわかりになりますか?
左が1回、右が2回塗装したものです。
仕上げ塗装の回数によって色の濃さ、重厚感の差がでます。
塗装はお天気によっても出来が左右されます。
今のような湿気の多い時期はこのように白っぽくなってしまうことがあり、
これを被るとか被った(かぶった)と表現します。
これは表面が先にかわいて中がなかなか乾かないときにおきる現象です。
被ったところは、リターダーをシンナーに混ぜ塗装をし
直していきます。
無事塗装がうまくいき乾くと
マスキングをはずし、組み立てていきます。
最後の行程は、真鍮を貼付ける作業
真鍮をサイズにあわせてカットし両面テープではりつけていきます。
単純な作業に見えるかもしれませんが、真鍮を直角に切るのも
両面テープをひとつひとつきれにはるのも、
真鍮を歪まないようにまっすぐ貼付けるのも実は気をつかう作業で
そのひとつひとつの作業の蓄積がクオリティにつながります。
製作にあたり、製作行程の順番を考えるのはもとても重要です。
順番を間違えると仕上がりが違ってきます。
今回の場合も組み立てと塗装の順番がとても重要でした。
作る仕事はとにかく、考えて、集中して仕事が出来る環境が大切、
せかされたり、納期に変更が生じると、作業の段取りまで考え直さなければならず、
とても非効率で、仕上がりも思ったようにいかないことがあります。
いいものを提供したいですし、お客様には質の高いものを手に入れて
満足いただきたいという思いが強いです。