とても複雑なベッドのご依頼でしたので、まずは模型を作りました。
スケッチでは表現しにくい時などは1/10のサイズの
模型を作って確認をさせていただくことがあります。
店主も忙しくなってしまい正直家具のお仕事に専念することができず
家具のご依頼がある場合は助っ人に手伝ってもらいながら作ることが多くなりました。
模型はお客様、そして助っ人と作るものを共有するためのほか
具体的にどうやって作っていくのかを確認するためのものでもあります。
ちゃんとした模型を作る場合は、製作費の1/10ほどの金額がかかると聞きますが、
うちでは、前述の確認のためのものなので模型代を別途ご請求することはありません。
製作工程においても、全てをお任せして作ってもらえる職人は未だおらず、
できる部分のみをお願いし、木糸土が責任を持って製作致します。
今回お客様も言っておられましたが、作り手が極めて少ないという現状がございます。
うちでもお客様からいただいた大事な機会を生かし、後身の育成にも努めたいと思っています。
強力な助っ人に高山から来てもらい伊豆松崎町にある工房を借りて製作。
店主が書いた図面や作った模型を元に詳細な設計に落とし込み製作を進めてもらっています。
このような仕事を任せられる人はとても貴重な人材です。
とはいえ、クラシック家具についての経験は浅く、細かい打ち合わせや相談を重ねながら進めています。
ベッドのヘッド部分
よいよ納品です。
納品は7月末の予定でしたが、進捗が思うようにいかず、8月15日の夏休み中、しかも夜の納品となりました。
彫刻部分はぐるっと後ろまで
壁で隠れてしまうのですが、
お客様には大変喜んでいただき、後日メールも頂きましたのでご紹介させて頂きます。
『先日は遠いところベッドの納品ありがとうございました。
今回は色々と相談にのって頂き、ようやく長年の夢が叶いました!!
毎日楽しくてしょうがないです^ ^ 大事にしますね!』
お客様から送っていただいた写真です。
どこまでどうできるか、試行錯誤しながらではございましたが、
このような機会を頂き、こちらこそありがとうございました。